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収納ベッドのカビ対策
よく収納ベッドにカビが生えた、ということを耳にします。
大切に保管してたお気に入りの洋服がカビたら、ほんとうに、憎し「収納ベッド」いうことになってしまいますよね。
お部屋の湿度が高くてカビが心配!という方は、しっかりカビ対策をして快適な収納ベッドライフ送ってくださいね。
実は わたしも、スーツがカビてしょげた経験があります。
もっとも、私の経験は収納ベッドではなく、普通の洋服ダンスでしたが… だいぶ前のお話です。
関東から暖地の東海地方に引っ越して、洋服ダンスをクローゼットの中に入れて使っていました。
数年は何事もなく過ぎ、ある記録的に蒸し暑い夏が過ぎて、仕舞ってあったスーツを着るときびっくり仰天です!
なんと、ところどころ白くカビていたんです!
思い起こせば、その年は本当に暑く、おまけにエアコンが故障したものだから、とても寝苦しかったのを覚えています。
当然高温多湿の中にいた私も蒸れ蒸れ、夏の間はスーツも着ないし、洋服ダンスは締め切ったまま。
しかもクローゼットの中にあるから、二重扉になった洋服箪笥の中も蒸れ蒸れだったに相違ありません。
これに懲りたわたしは、翌年、少しみっともないですが、クローゼットの扉を半開きにし、 さらに洋服箪笥の扉も半開き、そしたら夏が通り過ぎてもカビは全く発生しませんでした!
このことから、収納ベッドの中身がカビるという方のお部屋は、湿度が相当高く、通気性が悪いということが想像できます。
カビの一番の原因は高湿度と高い気温です!
カビについては誰でも一番よくわかるのが、浴室のタイルの目地です。
湿気が籠る浴室はカビの温床なんです。
最初は真っ白だったタイルの目地が、だんだん黒ずんでくるからよくわかります。
畳だって湿気があるお部屋ではカビるそうです。
昔寝たきりの方がいるご家庭では「畳が腐る」ということを聞いたことがあります。
お布団を敷きっぱなしにしていると通気性が遮断され、汗などの湿気がお布団を透過し畳にこもりカビるのだそうです。
そこで今日は、これから夏場に多く発生し、わたしたちを困らせるカビについてしっかり考察してみましょう。
カビとはいったい何ですか?
カビは、屋内と屋外で見られる自然発生の真菌です。
家の中で見られる代表的なカビはアオカビ、コウジカビ、クロカビです。そしてそれらはすべて、成長のために水分を必要とします。
カビは、空中を移動する微細な胞子を放出することにより、新しい環境に広がります。
微量のカビが常に空気や環境を循環しています。
そして胞子は適切な水気と温度を得ると成長し始めます。
カビと健康
カビは、触れたり吸入したりすると、アレルギー反応、刺激、毒性作用を引き起こす可能性のあるいくつかの物質を放出します。
カビによる健康への影響はさまざまですが、一般的な反応には次のようなものがあります。
- 皮膚の発赤または発疹
- かゆみを伴う赤い目
- くしゃみ
- 鼻詰まり
- 慢性の咳
- ぼやけた視界
肺疾患を含む基礎疾患のある患者さんは、より重篤な症状(発熱、息切れ、肺感染症)を発症してしまいとても良くありません。
生後1年でカビにさらされた子供は、喘息を発症するリスクが高くなる可能性があるとも言われています。(米国立環境衛生科学研究所)
カビと睡眠
カビが引き起こす可能性のある多くの健康上の問題に加えて、それが睡眠を損なう可能性があることを示唆しています。
ある大規模な研究では、家庭のカビは不眠症の増加、いびき、日中の過度の眠気と相関していたそうです。
5,000人近くの成人を対象とした別の研究では、自宅でカビの臭いを報告した人は、睡眠障害の発生率も高いことが報告されています。
さらに、屋内のカビはアレルギー性鼻炎の既知の原因になります。
新たな研究でも、アレルギー性鼻炎が多くの睡眠障害を引き起こす可能性を示しています。
不眠症、落ち着きのない睡眠を含む、閉塞性睡眠時無呼吸、いびきなど影響がでる場合があります。
なので部屋の中のカビ対策は出来るだけキチンとした方がいいですね。
カビが生育する4つの条件を減らす!
- 適度な温度があること(10~35℃前後)
- 栄養分があること(有機物でホコリ、チリ、あかなど)
- 水分があること(湿気)
- 酸素があること(呼吸、発酵に必要)
適度な温度があること(10~35℃前後)
住居の中で発生するカビは、一般的に10℃から35℃程度の温度で生育します。
その温度は人間が快適に暮らせる温度とも一致しており、そのため、1番目の適度な温度という条件をコントロールすることはなかなかむつかしい問題です。
栄養分があること(有機物でホコリ、チリ、あかなど)
また、二番目の栄養分は、有機化合物と言われるいわば自然、人工のものを問わず、すべて物質が栄養源になると考えても良いです。
典型的な例はチリ、ホコリ、あか、石けん水の残りカスなど人間が使うほとんどすべての物質、さらに廃棄物も含めて栄養源になってしまいますから、 これらを厳密にコントロールすることもなかなか出来ません。
ただ、カビは菌糸という根を付着した物質に伸ばし生育する必要があるため、ツルツルした物質にはカビは付着しにくいです。
が、サッシにつくカビのように、サッシ自体が汚れ、ホコリなどが付着するとそこにカビ菌が付着してしまいます。
チェストベッドのカビが、塗装面より無塗装面に発生するのはこのためです。
チェストベッドや収納ベッドがカビる方は、この4つの条件を減らすことが肝要です。
水分があること(湿気)
そして、三番目の水分は、私たちが見えている水という形の固形物ではなく、空気中に含有する湿気が主な状態です。
ひとつの例を挙げれば、汗がどんどん出て滴る状態ではなく、しっとり汗ばんでいる…といった状態の水分がカビ菌には非常に好まれます。
つまり、湿度70~99%の状態がもっとも生育しやすい環境と言えます。
ですから高温多湿の梅雨時から初秋にかけてがカビの大量発生時期と重なります。
酸素があること(呼吸、発酵に必要)
またおかしなことに、結露が発生して、水分が水滴になってたっぷりついている部分(水の中)には付着しても生育することはありません。
カビ菌は、水の中では酸素を利用することが出来ないためです。(カビは空気に触れて呼吸しています)
また、カビは紫外線に弱く、直射日光が当たる場所ではうまく生育できません。
さらには高温50℃ではほぼ死滅します。
そのため、カビが発生する場所は日影やジメジメした北側に多く発生する、ということになります。
カビの菌はどこにある?
端的に言ってしまえば、カビは空気中に常に存在しています。
カビは微生物の一種で真菌と呼ばれ、実は空気中に常に存在し、私たちの周りを漂っています。
ある研究データでは、空気中1m3当たり、80個前後のカビ菌が漂っているという測定結果があります。
そしてお部屋に観葉植物を置いている方のお部屋ではその数は数倍にもなるそうです。
このようにカビの菌種は空気中を何時も漂っているのですね。
ですからカビが生育する4つの条件が満たされれば、カビはいつでも大量発生します。
カビ対策をしたつもりが大発生!とは?
対策に除湿器やエアコンを使ったが全然カビが減らない。
減らないどころか、むしろ増えてしまっような気がする…と思ったら、除湿器やエアコンを疑ってみましょう!
湿度を減らすことを目的に除湿器やエアコンを使う方も多いと思います。
ところがあまりにも古い除湿器やエアコンは危険が伴います。
というのは、家庭用除湿機には、デシカント式(ゼオライト式・コンデンス式)・コンプレッサー式・ハイブリッド式がありますが、 ただ、方式が違っても内部で結露を発生させて除湿を行っているのは同じです。
内部に大きなアルミフィンがあります。
このアルミフィンは、エアコンの中に見えるアルミフィンと同じようなもので、簡単にお掃除が出来ません。
掃除がほぼ出来ない様な場所にあるのですが、結露を発生させているので常時湿った状態です。
その為にアルミフィンにカビが生えやすいのです。
アルミフィンはカビの温床にもってこいなのです。
アルミフィンにカビが発生すると、フィンの間を通った空気が室内に放出されるので空気と一緒にカビの胞子も室内に放出されてしまう事になります。
ですから、外部の空気中のカビの量よりかえって増えてしまいます。
これは、エアコン(特に冷房)でも同じでことです。
ですからエアコンなどは数年に一回ぐらい、業者さんの徹底的なお掃除をすることをお勧めします。
また除湿器の使い始めに、カビ臭かったら要注意!です。
タンク、フィルターはもとより、内部のファン、フィンがカビています。
内部はカバーを外しブラシ等でこそぎ落とす必要がありますが、素人ではなかなか難しいです。
自信のある方はあくまでも自己責任でやってくださいね。
漂白剤などでよく洗った後は、天日に当てて干しましょう。
このようにカビは、4つの条件が整えばどこでも発生し生育します。
カビはアレルギーの発生源でもあり、本当に撲滅したいものですね。
日本は高温多湿の夏が必ず巡ってきます。
梅雨時に「洗濯物を部屋で干す」なんて言うのは絶対に厳禁です。
結論を言えば、カビ対策は徹底的な湿気対策が必要ということです。
寝室(収納ベッド)のカビを制御するには
カビの胞子が家の中に入らないようにすることはほぼ不可能です。
微細な胞子は、ドア、窓、通気口から侵入したり、着ている衣類やペットについて侵入している可能性があります。
したがって、カビを防ぐための最善のヒントは、寝室の環境がカビの成長をサポートしていないかを確認することです。
カビの成長を制御する
寝室のカビを防ぐには、湿度を制御し、換気を増やし、溜まった水やこぼれたものをすぐにきれいにすることが重要です。
これを実現するには、次のことを確認しましょう。
- 湿度を30%から50%の間に保つ。
- 適切な換気を行います。
- 寝室が湿気を帯びやすい場合は、除湿機またはエアコンを使用してください。
- ときどきは、収納ベッドの引き出しを開けて通気性を確保する。
- クローゼットの中の洋服とアイテムの間にスペースを作る
- 衣類、寝具、または紙の束を長期間積みっぱなしにしない。
- カーペットやマットレスに水がこぼれた場合は、できるだけ早く乾かす。
いうまでもなく、この時期の洗濯物の室内干しは厳禁です!
このような対策を徹底すれば、もはや「収納ベッド」の中のカビの発生はほとんど見ることは無いでしょう。
まとめ
収納ベッドのカビの問題はベッドそのものより、寝室の湿度と温度の徹底管理が不可欠です。
収納ベッドの中がかびるという事は、他のクローゼットや押し入れも不安になりますよね。
ですからカビが発生しやすい時期は、エアコンや除湿気を使い、湿度と温度管理がかかせません。
収納ベッドに関して言えば、みっともないですけど、引き出しを時々開けておきましょう。
上に開くベッドの場合は、蓋を少し持ち上げて、厚めの本などを挟んでおくと、通気性が確保され、カビ対策になります。
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