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ウィンドウトリートメントとは窓装飾の総称です。
ウィンドウトリートメントは、窓につけるカーテンやブラインドから、タッセルなどの装飾品を含みます。
窓装飾のスタイルには様々なカーテンやアイテムがあり、それぞれ特徴があります。
最も一般的なのは、普通にカーテンをドレープとレースの二重掛けをすることです。
そのほかに、シェードやロールスクリーンなどがあります。
ここでは寝室の窓を飾るウィンドウトリートメントについて簡単に解説していきます。
ウィンドウトリートメントのアイテム
昔から「窓は額縁」と言われています。つまり寝室のロケーションが良ければ、窓を開けると海が見えたり、山や湖が見えたり、都会でも素晴らしい夜景を楽しむこともできます。
そのとき装飾の施されていない素の窓では、何となく締まらない景色になってしまうでしょう。
窓を開けたとき、左右に開かれたカーテンと上部にバランスがあれば、ちょうど絵画を彩る額縁のように機能します。
窓は額縁、そう、まさに絵画の額縁です。
もしどんな名画でもキャンバスむき出しのものと、装飾が施された額縁に収まったものとでは、これが同じ絵画かと見紛うばかりの違いになります。
もしウインドウトリートメントが施されていなければ、どんなにすばらしい景色もその素晴らしさは半減です。
まして窓を開けずに締め切っていても、殺風景なガラスと窓枠だけではとても寒々した感じがします。
で、わたしたちはその部屋に住まった時から、何がしの窓装飾を設えるということになります。
ウィンドウトリートメントには機能が満載です。
例えば、外からの目隠し目的や日除け、保温、防音などの機能を誰もが求めるでしょう。
しかし機能だけで何でもよいという訳にはいきません。窓装飾はインテリアの中でも重要なコーディ-ネート要素です。
窓装飾は装飾というように、実用性だけではなく、デザイン性も大変重要になります。
誰だって、シーツのような味気ないカーテンを付けるより、おしゃれなカーテンやシェードを選択するでしょう?
では以下にウィンドウトリートメントの主なアイテムの種類を紹介しましょう。
ウィンドウトリートメントの主なアイテム
カーテン
ウィンドウトリートメントで最も一般的で多く利用されているカーテンは、ファブリックで、通常外側にレース、部屋側にドレープをつけます。
ドレープとレース
ドレープは部屋側につける厚地生地のことをいます。
ドレープは朝になったら開けて、レースは閉めたままです。
普通カーテンは両開きにして左右シンメトリーになります。
ドレープを開ければ、レースを通してわずかに景色も見えます。しかし昼間、レースだけでも光が反射し外からは室内は見えません。目隠しになります。
夜に電気を点ければ室内のほうが明るくなるので、外から室内が透けて見えます。
しかしこのごろはミラーレースと言って、鏡面仕上げになって光を反射し、夜電気をつけても室内が見えにくいレースカーテンも販売されています。
この場合、昼間はレースを通して外の景色を見ようと思っても良く見えません。障子より透けますがそれに近い感覚かもしれません。
カーテンの役目は、目隠し、遮光、保温、防音ですが、この性能の良しあしは選ぶファブリックと縫製方法によって決まります。
完全に遮光したければ遮光一級の生地がお勧めです。
ちなみに遮光カーテンには一級と二級があり、二級は光をわずかに通し、電気や陽光がぼーっと見えます。
またカーテンのドレープとレースには様々な機能があり、防炎、防汚、ウォッシャブル、断熱等々必要に応じて選ぶことが出来ます。
カーテンの縫製方法は、使う生地の量によって変わってきます。
ヒダ使い
既製品に見られる一番一般的なものは1.5倍ヒダです。
1.5倍ヒダとは、一例ですが、100cmの幅のカーテンを作る時、150cmの生地を使うということになります。
ヒダ(上部のつまみのことタックともいう)は二つヒダ゙になり、半間サイズで7個のタックになります。
既製品の多くは、50cmがヒダとなってドレープを作ります。
オーダーカーテンの一般的なものは2倍ヒダです。
当然2倍ヒダのほうがドレープが豊かで豪華に見え、断熱性、遮音性などが上がります。
100cmの幅のカーテンを作る時、100cm×2枚の生地を使います。また2.5倍ヒダや3倍ヒダもあります。
2倍ヒダはヒダ要尺が多いので、三つヒダになりヒダの数も多くヒダとヒダの間隔は狭くなります。半減で8~9個のタックになります。
100cm幅生地の場合8個ヒダは同じ柄のところへヒダが来ます。そしてそれは見栄えが良くなります。
どうしてそうなるかと言うと、ジャガード生地の場合、3カマ、あるいは4カマで織るためです。
3カマは生地幅に対して3柄、4カマは4柄で織りあげます。
3柄の生地で仕立てると、一つ置きに同じ柄が来て、4柄の生地の場合はすべてのタックにが同じ柄が出ます。(8個ヒダの場合)
また9個が指定の業者さんも多く、その理由は、ヒダの付け根に生地の幅付きの縫い目(ジョイント)が隠せるからと言われています。
そして半減9個という数字にこだわる方や、ヒダ数が多い方がきれいと言う方もいてまちまちです。
オーダーカーテンを注文するときに黙っていると、その業者さんのお好きなタック数で出来上がってしまいます。
なので、柄がきれいに出る方が良ければ、注文時に半減8個ヒダと指定しましょう。(100cm幅生地を使用する場合)
フラット
さらにフラットでヒダがないカーテンもあります。
多くの場合アイレット(大きな鳩目)を使い、ポールのカーテンレールに通して吊下げます。要尺は1.5倍使用が多いです。
裏地付き
またドレープカーテンに裏地をつける仕立て方もあります。洋服でもそうですが、裏地がついているものの方がすべてにおいてランクが上になります。
バランス
またバランス(上飾り)をつける仕立て方もあります。
カーテンにバランス(上飾り)をつけると、とてもエレガント且つゴージャスになります。
バランスのスタイルもいろいろあり、 フラット なものから、ギャザー、ボックスヒダ等々、他にもたくさんあります。
裾のラインを直線にするだけでなく、波型やアーチ形にカッティングするアレンジも楽しめます。
トリミング
バランスやカーテンの縁を飾るトリムは、フリンジトリムやビジュートリムなどがあり、カーテンの裾やサイドに施されます。
ブレードはテープ状の装飾品で、生地に縫いつけて使用します。
巻きロック
レースカーテンや、ボイル地のカーテンの裾処理に使います。
巻きロックミシンでウエイトテープを巻き込むので、通常の裾上げのような折り代がありません。錘が裾に入るのでドレープがきれいに出ます。
なのでとても見栄えが良く、ボイル地のカーテンにはよく使われます。
ご家庭のミシンで作る場合は、裾を1cm程度の袋状に縫い、ウエイトテープを入れ込んで端の始末をします。
タッセル・房掛け・カーテンホルダー
タッセルはカーテンを開けたとき止めるバンドです。
ドレープと共生地で作る場合と、組み紐に房の付いたものが一般的です。
壁に房掛け(フック)を取り付けて、カーテンを束ねてベルトのように巻いてフックに掛けます。
カーテンホルダーはタッセル不要でカーテンをまとめることが出来ます。
カーテンレール・ポール
カーテンボックス仕様や通常のカーテンレールは、カーテンを閉めると隠れますが、カーテンを開けると見えてしまいます。
今人気の装飾クレールは、両脇に飾りがついて見せるレールとなっています。レール(ポール)そのものに装飾性があります。
アイアン製のクラシカルタイプや木製ポールタイプなどいろいろあるので、見ているだけで楽しくなります。
ロールスクリーン
ロールスクリーンは、上部メカでロール状に巻き上げられるスタイルのウィンドウトリートメントです。
はめ殺しのフィックス窓や間仕切りにも利用され、店舗や公共の施設でも多く見られますが、シンプルなスタイルは最近の住宅でも人気が高く、スタイリッシュなインテリアに仕上げたいお部屋にぴったりです。
一枚の生地だけでなく、光を通す生地と通さない生地をボーダー状に仕立てた調光式のロールスクリーンは透光具合を調整できます。
ロールスクリーンの欠点は、使っているうちに左右の巻き上げが均等ではなくなり、タケノコ状になることが多いことです。
これは生地が伸びて、左右が均等ではなくなるためです。これを直すには、タケノコ状になった方のメカにセロテープなどを巻いて微調整します。
プリーツスクリーン
細かいプリーツが施されたプリーツスクリーンは、和紙や不織布などの素材でつくられることもあり、洋室だけでなく和室にも合わせることができるウィンドウトリートメントです。
ロールスクリーンと異なる点は、巻き上げ方式ではなく水平プリーツをジャバラに折り畳みながら上下に開閉するスタイルです。
パネルスクリーン
「スクリーン」と呼ばれているウィンドウトリートメントの内、パネルスクリーンは唯一左右にスライドさせて開閉します。
通常、窓よりも狭い幅のパネルを3枚、4枚と複数枚で仕立てます。
異なる色や柄のパネルでデザインを楽しんだり、パネル同士の重なりで透光性を調整したり、ウィンドウトリートメントとしての要素も高いスクリーンです。
4枚の場合、開けても障子のように重なるので完全に開けることはできません。
ローマンシェード
近年人気なのがファブリックで作るローマンシェードです。
これはカーテン生地で作れるので、掃き出しの窓はカーテン、腰高の小窓にシェードと言う風にアンサンブルになります。
ファブリック生地に昇降器具を使用して仕立てたローマンシェードは、上下に開閉し、一番上に上がった時に少し垂れるのでバランスのように機能します。
シェードを降ろしているときはロールスクリーンのようにフラットな状態ですが、チェーンやコードを引くと下から生地を折り畳みながら上へと開きます。
メカにはコード式とドラム式があり、コード式は少し安価ですが、大型タイプはドラム式が適しています。
スタイルは、プレーンシェード、シャープシェード、バルーンシェード、ピーコックシェード、オーストリアンシェードなど沢山あります。
ブラインドやロールスクリーンはカチッとした硬い感じですが、ローマンシェードは素の生地を使うので、柔らかさや、温かさ、ナチュラル感が出ます。
ただオーストリアンシェードなど横にヒダが出るタイプは、虫の死骸や埃が溜まりやすくお手入れが大変です。
ご家庭に最もお勧めできるものは、シンプルなプレーンシェードや横にバーが入ったシャープシェードのドラム式がお勧めです。
ローマんシェードは、テラス窓や腰高窓などの装飾性の高い窓を飾るには最適なウィンドウトリートメントです。
ブラインド
ブラインドは古くは事務所用として多く使われていましたが、スラットの幅を狭くしたり、色数を増やしたり、木製のスラットを用いて装飾性を高めたり、今では一般住宅用としても多く販売されています。
ブラインドはやや湾曲したスラットをメカで傾けることにより、遮光や調光が可能なウィンドウトリートメントです。
木製ブラインドは、天然木の素材感がインテリアをグレードアップさせ、落ち着いたお部屋を演出するのに最適で人気があります。
15mmスラットなど繊細なタイプは、和室にもコーディネートできる用途の広いウィンドウトリートメントです。
ブラインドはお掃除が大変で、長く使い続けるとだんだん埃がたまります。
また無理して雑巾などを使ってしごくと、スラットを折ることも多いです。
スラットはアルミ製ですが、一度折ってしまうと完全に元には戻りません。窓を開け放したときに強風でやられることもあります。
このへんは、柔軟で自在に変化するファブリック製のカーテンが、メンテも故障も少なく無難です。
また縦型のブラインドも販売されています。
まとめ
ウィンドウトリートメントは意識して行うと、随分選択肢があることに気が付きます。
普通のカーテンでことは足りる訳ですけど、やはりここは思い切ってネットのインテリア情報などを見て考えるだけでも楽しいものです。
一番重要なのは、インテリアの他のアイテムとのトータルバランスです。
そして後々メンテなどのことを十分に検討して選ぶと、数年後に台無しになってしまった!なんてことは起こらないでしょう。
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