絶対後悔したくない布団の選び方

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間違えないふとん選びのために

良い掛け布団を選ぶことは、良いベッド(マットレス)を選ぶことと同じくらい大切なことです。

何んと言っても「人生の3分の1は睡眠している」とよく言われる私たちです。

事実その通りで、毎日の睡眠の質を高めることは、長い人生を健康で過ごすためにはとっても重要な事だということです。

そしてその「睡眠の質」に重大な影響を及ぼすのが布団でありベッド、寝室環境ということになります。

布団もマットレスと同じように、自分に合っていることが求められます。その内容は、重さや、温かさ、大きさなどであり、耐久性です。

布団が初期の性能をとどめることは、布団の、特に内部、つまり充填物であるワタの種類と品質、充填量が深く影響します。

極端な例ですが、使っているうちに、湿気を吸い重くなった布団は、寝ている時に不快感を与え、熟睡を妨げているかもしれません。

よく値段が高いものが良質であり、快適かどうかは必ずしも一致しない、ということを聞きますが、価格が、質や耐久性、性能を反映していることはよくあることで、100%でないにしても事実です。

良いふとんを選べるかどうかが、使う人の人生に大きく左右することになるかどうかはよくわかりません。が、同じ予算なら、その範疇で、より良い布団を選ぶことが誰にとっても有意義であるこは確かなことです。

これから、ベッドや布団を検討している方は、是非、以下の特徴を踏まえ、理想的なふとんを選びに役立てていただければと思います。

ここでは布団を選ぶ時に、ぜひ覚えておきたい幾つかのポイントについて検証し深堀していきましょう。

ふとんに使われる素材の特徴

布団は側生地と充填物であるワタの複合体です。

生地も中ワタも化繊から天然繊維まで幾つも種類があり、その中でも私たちが良質な素材としてすぐに想い浮かぶのが「羽毛ふとん」です。

そして布団には、羽毛以外にもいろいろな良質な素材があります。以下に一般的に布団の中綿に使われている素材について、それぞれの特徴を検証します。

羽毛

寝具や衣類に使われる羽毛は水鳥でありダックとグースが主な種類です。羽毛にはダウンとフェザーがあって以下の特徴があります。

ダウンとフェザー

ダウンとフェザー

軽さとしなやかさと、保温性・放湿性に優れる

羽毛の特徴は、軽さとしなやかさと、保温性・放湿性に優れている点です。

この特徴は布団に求められるすべての機能を兼ね備えています。

布団ではありませんが、羽毛を使ったダウンジャケットは極寒の地で活動するために開発されました。

誕生のきっかけは、ある男が寒さで死にかけたからと言います。

ダウンジャケットが誕生したのは今から約80年前。1936年にドイツ系アメリカ人のエディー・バウアー氏が発明しました。

日本でも店舗展開をしているアメリカブランド「Eddie Bauer (エディー・バウアー) 」の創業者です。

このエディー・バウアー氏、多岐に亘るスポーツ愛好家で、釣り、テニス、スキー、ゴルフ、ハンティング、カヌーなどを年中嗜み、釣りやゴルフに至ってはロッド (竿) やゴルフクラブを自作して使っていたそうです。

そんな彼が真冬の釣りに出かけた際、あまりの寒さに、危うく凍死寸前の低体温症になってしまったことがダウンジャケット誕生のきっかけでした。

真冬でも釣りがしたい彼は、水鳥の羽毛に着目し、服を作ることを考えます。

サンプルを作ってみるものの着用すると羽毛が下に偏ってしまい、洋服としてうまく機能しません。

試行錯誤を繰り返す中で、ダウンを菱形の状態でキルティングすることで生まれたのが、世界初のダウンジャケットでした。

このキルティング製法を基に1936年にはアメリカで特許を取得。「スカイライナー」という名称で、当時の製品タグには「地球上で最も軽く、暖かい」と書かれて発売されました。

とあるように、羽毛は防寒には最も適した素材となっています。

確かにふとんに求められる最大の機能と言えば、寝ている間中に適正に保たれる保温です。

それに最も適しているのが羽毛(ダウン)であることは明白です。

軽くて暖かく使いやすい羽毛ふとんは今では寝具のトップランクに位置しています。

そうなんです。羽毛ふとんは、見た目以上に軽いといった特徴もあります。

ふとんによっても異なりますが、シングルでおよそ1400g程度の重さしかありません。

しかも柔らかく体にフィットするので体温が逃げるのを防ぎます。

高品質な羽毛ふとんになると、さらに軽いものもあります。重いふとんを使っていると、その圧迫感は半端ではありません。

ジッサイ的にも、体が圧迫されて、寝返りもしずらくなり、疲れが取れません。血行だって悪くなります。

ですから身体への負担を減らし、快適な睡眠をとるためにはできるだけ、軽い羽毛ふとんがおすすめです。

北欧の羽毛布団の歴史

古代、北欧のノルウェーの王候貴族達の墓をはじめ、かの有名な海賊・ヴァイキングの墓からも羽毛布団が発掘されています。

これらは、1500年前からすでに、北欧を中心に広く羽毛布団が使われていたことを物語っています。

普及の始まりは一部の裕福な人たちに限られ、ある意味ではあこがれのものであったでしょう。

たとえばフランスには「羽毛ふとんに寝る」”Coucher sur le duvet”と書いて「ぜいたくをする」という意味の俗語があったといいます。

しかし、そんな高価で使いずらい状況も、18世紀末に起こった産業革命によって、大きく変化し従来は手作業によって作られていた羽毛ふとんも機械による生産に順次移行し、大量生産の新しい時代に入っていったものと推察されます。

水鳥の養殖が盛んになったことも影響しているでしょう。

もちろんこれは食料としての意味も含んでいます。

日本でも良く知られている世界最大で最古の羽毛関連機器メーカーは、ドイツのロルヒ(L.H.LORCH)社です。

この会社はすでに、1877年に創業を開始し、各種の羽毛加工機械を製作、産業製品としての羽毛ふとんの普及に大きな役割を果たしてきました。

工場で生産され産業製品として登場した羽毛ふとんは、ドイツをはじめとしたヨーロッパ諸国に広がっていったのです。

そして、今では、羽毛ふとんの先進国である北欧のノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ドイツなどの諸国では、羽毛ふとんの普及率は80%以上ともいわれるように極めて高いのです。

日本の羽毛布団の歴史

日本における羽毛ふとんの普及の歴史は浅いです。

明治、大正に上流階級とか、いわゆる洋行帰りといった極く限られた人たちに使用されるにすぎませんでした。

当時の羽毛ふとんは、とびきり高価な舶来品で、庶民にとっては高嶺の花といった存在だったのです。

我が国で羽毛ふとんが作られるようになったのは、ようやく昭和の初め頃で、ようやく一般家庭にその普及が始まったのは昭和40年代の前半期でした。

その後、国家経済の高度成長を背景に庶民の生活も豊かになり、従来から高級商品的な見方をされてきた羽毛ふとんも一般家庭で購入され、使われるようになりました。

しかし、当初はまだまだ贅沢品としてみなされ、40%もの高い物品税が課せられていました。

まして当時の羽毛ふとんは、ドイツをはじめとしたヨーロッパ諸国から製品を輸入していましたから、値段は高いままで多くは普及しません。

本格的な普及は、昭和44年に物品税が廃止となって、羽毛ふとんが贅沢品から実用品であるとの認知を得られてからです。

そして日中国交回復が大きく関わっています。

羽毛ふとんの生産国である中国との国交回復で、価格破壊が進み、今では数万円で羽毛布団が買える時代となっています。

メンテナンスが簡単

日々のメンテナンスが簡単なのも羽毛ふとんの特徴です。

羽毛ふとんは生きています。つまり呼吸をしてるのです。なので放湿性にも優れており、ふとん内に湿気を溜めこむことはほとんどありません。

そのため、頻繁にふとんを干す必要がありません。良質な羽毛ふとんであれば、部屋の風通しをよくするだけで十分です。

ふとんを干す際は、カバーをしたまま直射日光を避け、月に1~2回、片面1時間ずつを目安に干すことを目安にしましょう。

長持ちで経済的

羽毛ふとんは、抜群の耐久性を誇っているため、丁寧に扱えば10年以上も楽に使い続けられます。

これは重要です。10年使えるなら10万円でも年に1万円で、月にすると1000円にも満たない額です!

そして使い心地が悪くなってきたら、ふとんのリフォーム(打ち直し)やクリーニングを利用することで、さらに長期間の使用が可能です。

つまり、長い目で見るととても経済的でコストバリューに優れた寝具ということになります。

羊毛

羊毛

羊毛/ウール

羊毛はウールとも呼ばれ、スーツなどにも多く使われる上等品です。

ウール繊維は表面がウロコ状でちぢれており、フワッとした弾力で保温性と発散性に優れています。

なので登山家はウールを使用します。綿は肌着などで気持ちの良い素材ですが、湿気を溜め込む性質があるので、汗ばむと湿気を吸い、極端な低温下では冷えに繋がるからです。

掛け布団で言うと、綿わたの掛け布団よりも軽い・やわらかい感触・暖かい・蒸れにくいなど良い面がたくさんあります。

しかし敷き布団で使用する場合は耐圧で、へたりがでやすく支持性が弱いために厚めの敷き布団は作れません。

又、ウールは燃えにくい難燃性の繊維となっており、火がついても燃え広がらす炭化します。ですので他の布団よりも安全な布団となります。

布団につかう羊毛はフランス・イギリス・ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカ・ウルグアイなどが主な産地です。

原産国や収穫時期、洗い方や加工の仕方によって臭いの強調が異なりますが、使用していると自然と消えていくものがほとんどです。

羊毛布団(ウール)に使用している側生地は縮れた毛が飛び出ないように、少し厚手の生地で目をつぶした加工をしています。これは羽毛ふとんに使われる生地と同じ理由です。

羊毛ふとんは、綿布団と同じで、布団干し等の際にバンバンと強く叩くと劣化して、摩耗した毛ホコリが絶え間なく出るだけです。

なのでたたく場合は、表面のほこりを取るようにそっと優しく、側生地や中綿を傷めないように扱いましょう。

又羊毛布団は羽毛と同じく放湿性が良く湿気がたまりにくい性質なので、布団干しは少なくて済みます。

羊毛布団のメンテナンス

羊毛布団はふとん専門店で水洗いができます。が、ご自宅でご自身で洗う事はおすすめしません。この辺はウールのスーツと同じ扱いです。

素人が洗濯機で洗うと、ウールが変形しボコボコになったり生地を傷めてしまったりします。

また他の布団でもそうですが洗うと縮みがでます。

又洗う事によりフワッと回復するのは木綿布団で、羊毛布団はほとんど回復しません。

洗いはあくまでも専門職が、汗や臭いのなどの汚れをクリーニングするものです。

打ち直しは出来るお店とできないお店があります。

その理由は、羊毛布団の打ち直しは綿布団とは扱う機械も違うからです。なので、綿ワタ布団を扱うことが多い関係上、できない布団店さんが多いのです。

羽毛布団と羊毛布団の違い

性質が羽毛に似たウールですが羽毛とはどこが違うのでしょうか?

この比較は基本的に掛け布団での比較となります。※羽毛に敷きふとんはありませんので)

まず、重さ・暖かさ・フィット感・通気性 この4つの比較です。

重さ:羽毛>ウール>綿

シングルサイズで羽毛布団は約1.3㎏、羊毛布団は約3㎏です。

掛け布団は軽い方が身体への圧迫的な負担も少なくおすすめです。

但し羽毛布団と比較すると重たい羊毛掛け布団ですが他のポリエステル素材(主に2.5㎏位)や綿わた(約4㎏位)などの布団と比べると遜色ありません。

極端に軽い羽毛布団に慣れた方は重いと感じますが、普段からわたの布団を使っていた方は十分使えます。

また、来客用などでは羊毛掛け布団でも良いでしょう。

そしてこれは好みの問題ですが、羽毛布団は軽過ぎて苦手という方も結構いるのです。

その場合は羊毛布団のほうが綿より温かく放湿性があるのでおすすめです。

暖かさとフィット感:羽毛>ウール>綿

こちらも生地が軽くてやわらかい羽毛布団の方がフィット性がよく、保温性もやはり羽毛布団に軍配があがります。

しかし先にでてきたポリエステルや木綿よりも羊毛(ウール)は暖かい性質がありますので、羽毛と比較すると劣りますが、それ以外との比較ではウールが勝っています。

しかしこれは、あくまでもウール100%であるということになります。

毛50%・ポリエステル50%などの品質のものは、まったく別物になってしまいますから注意が必要です。

通気性:羽毛=ウール

通気性は甲乙つけがたいです。

羊毛は放湿性がよくジメッとしにくい性質がありますので、羽毛布団でも使用している側生地がポリエステル混じりのものであれば、羊毛布団の方がよかったりします。

そしてこれって重要ですが、価格の面で、羊毛は羽毛布団よりも低価格で買いやすい面があります。

予算がない場合は検討の価値があります。

さいごに羊毛布団を選ぶ際は、ウールマークが付いているかどうかが一応の目安になります。

綿(木綿)

木綿

木綿

日本人は、1200年も前から木綿の布団を、愛用してきました。

綿ふとんは、湿度の多い日本の風土にも適していて、保温性にも優れていたからです。

お天気のいい日は、外に干すと、新品のように、ほかほかになって、眠るときのあのポカポカ感は何とも言えない嬉しいものがあります。

この「ふわふわ感」「ぽかぽか感」は、繊維の伸縮による綿ふとんならではの機能です。

綿の特徴

綿は、自然の中で生産と還元を繰り返す植物繊維です。

地球上の綿畑で一年間に、18億トンの二酸化炭素 を吸収し、13億トンのきれいな酸素を生み出し、大気の浄化作用を行い、地球を守る一翼を担っています。

また、綿はリサイクルにも最適な繊維です。した がって、綿ふとんは「地球環境にやさしい」と言われます。

吸湿性に優れる

私たちは、一晩にコップ1杯~2杯もの汗を発散されると言われています。

コットン(木綿)の肌着が汗をよく吸い取るように、綿も睡眠中に放出する汗をよく吸い取ってくれます。

また、室内の湿気をよく吸います。なので重くなるという欠点もあります。

しかし、吸湿した水分は、日干しにすることで放湿され、またふっくらとよみがえります。まさに、天然の除湿素材と言えるのです。

保温性に優れる

綿は、繊維と繊維の間に空気をたくさん含んでいます。

これは、中心部が中空で天然のよじれをもつ綿の繊維が何層にも積み重なって、無数の空気室を創り出しているからです。

だから、ふんわりと暖かくて、保温性が高まることになります。肌身に触れる感触は、弾力性があって本当に気持ちいい存在です。

肌に優しい

自然の植物繊維ですので、人肌にも近い弱酸性です。

赤ちゃんやアレルギー体質のデリケートな肌に対して、刺激することはありません。

ふわっと包み込んでくる優しさは、綿の弾力性ならではだと感じています。

また、適度なかたさがあるので、包容されている感覚もあります。

回復力に優れる

日干しにすると、たまっていた湿気を外に放出して繊維が縮みます。

これこそが綿の持つ復元作用なのです。

水分を吸ったり、出したりすることで弾力性を復元する力はふとんにとって最適な特性を持っていると言えます。

綿の打ち直し

綿(わた)布団は、「打ち直し」することによって、新品のように復活します。

使用状態によって異なりますが、通常、掛ふとんが4、5年、敷布団が3年、4年で打ち直ししていれば、15年ほど使えると言われています。

足し綿をすることで、さらに長く愛用する事も可能です。まさにリサイクルできる、地球環境にやさしい素材なのです。

綿の種類

綿は世界中で栽培されていますが、大きく分けると3種類に分けられます。

エジプト綿

繊維の長さが3~4cmと長くて細く、主として60番手以上の細い綿糸に使用されます。

アメリカ綿

世界の綿生産の90%以上はアメリカ綿です。

繊維の長さが2.2~3cmで、私たちが日常使っている綿製品のほとんどはこれです。

インド・デシ綿

2cm以下の太くて短い繊維です。

インドやパキスタンで生産され、敷きふとん用に使われる綿わたはこれです。日本で栽培されていたのは、この仲間です。

真綿

繭(まゆ)

繭(まゆ)

「真綿の布団」この真綿は「綿」ではなく「絹=シルク」のことです。

絹=シルクは、大昔から重宝されて来た織物です。

中国のシルクロードは中国から来たアフリカ、西洋へ絹を運んだ道です。

わたしたちになくてはならない生地は今では多種多様ありますが、中でも布での一押しはやっぱり絹布(けんぷ)です。

化繊のシルクタッチのサテンやデシンはシルクへの憧れでもあります。

優雅な光沢、手触り、ドレープ…ため息でちゃいます。お値段も相当高くさすが「繊維の女王」と呼べます。

そんな美しい絹糸をせっせと作っているのは『蚕』(かいこ)と呼ばれる白い虫です。

今ではほとんど見かけられなくなりましたが、そうですねちょうどキアゲハの幼虫を白くしたような体型をしています。

昔は群馬県や長野県を中心に結構各地で飼育されていたものです。

それを養蚕といい、その時期になると生産者の家は全ての部屋に棚を組み蚕を飼育していました。

人間は狭い部屋の方隅に小さくなって暮らし、蚕さまに部屋を譲り渡していたんです。

まさにその当時の人は蚕なんて呼び捨てにはしません。
「お蚕様」とお付けで呼んでいたほどです。それはそうです。
蚕が吐く繭は、その当時の農家にとって米と並んで最も現金化できる収入源でもあったからです。

蚕は、一生の間に桑の葉を約20kg程食べて25日で成長します。

熟蚕になったら全身が透き通った黄金色になるんです!

大人になった蚕は、1分間に約60回も頭を振りながら糸を吐き出しながら繭(まゆ)を作ります。

その頭を振る動作を「シルク・ウェーブ」と呼んでいます。

そして全長1300~1500mもの細い糸を2日かけて吐き、その後蚕はさなぎになり、約10日で蛾になります。

蛾になると繭を食い破ってしまうので、その前に出荷し、工場で熱湯でゆでてサナギを取り除き糸を紡ぎます。

これが繭糸です。ワタにすれば真綿になります。

真綿布団とは

真綿布団とは、蚕の繭をシートのように引き伸ばしたものを中綿に使用した布団のことです。

職人が1枚ずつ引き伸ばしてシート状にしています。

そのため、昔から高級品として知られ、現在でも国産の真綿布団は20万円~50万円するようです。

とくに入金真綿や近江真綿は有名です。

近年では中国やタイなどから真綿を輸入し、国内で製造したものも増えてきており、クオリティは保ちつつ価格は安くなっているため人気です。

木綿との違い

真綿と木綿はどちらも「綿」と表記されているため、違いを知らない方も多いと思います。

真綿は蚕の繭をシート状に引き伸ばして作られたもので、絹(シルク)です。

一方、木綿はアオイ科の植物「ワタ」からとれる植物繊維のことです。

真綿布団の種類

国産の真綿布団には大きく分けて2種類あります。産地によって製法が異なるのが特徴です。

入金(いりきん)真綿

入金真綿は福島県内産の繭を使用し、袋真綿という製法を用います。2人で1日、2枚しか作れない最高級品として有名です。

近江(おうみ)真綿

滋賀県で生産される近江真綿。厳選された蚕を使用し、角真綿という製法を用います。年間を通して、数百枚程度しか生産できない貴重な布団です。

真綿布団と他素材の布団との違い

保温性

もっとも優れている素材は羽毛です。

真冬でも羽毛布団が1枚あれば、十分温かくなるのが魅力です。

しかし、保温性が高いと汗もかきやすくなるため、使用する時期を選ぶ必要があります。

真綿布団は羽毛布団ほどではないものの、羊毛や木綿の布団より保温性に優れています。

吸湿性

羊毛ほどではありませんが、吸湿性・放湿性を有する真綿布団。

人の体は寝ている間に、コップ1杯分の汗をかくといわれています。

吸湿性に優れた真綿布団は、汗や熱を吸い取り湿気を外に排出するため、快適な寝心地を実感できるでしょう。

フィット感

布団の肌ざわり、心地よさを左右するフィット感。

真綿布団は何層も重ねたミルフィーユ構造により、高いフィット感を実現します。

ただし、型崩れするとフィット感がなくなるため、取り扱いやお手入れに注意が必要です。

重さ

比較的軽い真綿布団。重くなるほど保温性はアップしますが、価格も高くなります。

真綿布団の使い方

必ずカバーをつける

真綿布団を使うときは必ずシーツ、カバーをつけましょう。

どなたも知っての通りシルクはクリーニングが苦手です。

もし素人が洗濯機で洗ってしまうとオシャカになってしまいます。

シルクは繊維の女王ですがかなりデリケートな素材でもあるんです!

高価な真綿布団だと、側生地にもシルクが使用されていることが多く、傷がついたり破れたりする可能性があります。

カバーは汚れや汗のしみを防ぐにも効果的です。

少しでも清潔で長持ちさせるために、シーツとカバーは必須なのです。

定期的に陰干しする

湿気の多いところに置いていたり、ビニール袋にいれたままにしていると、カビ臭さを感じることがあります。

ここのところはどの繊維でも同じです。布団はわたしたちの汗を吸い同時にカビにとっての栄養分をため込みます。

湿気とカビ菌は元々空気中にもありますから、ここに温度が加わりますとカビが発生します。

布団はシルクに限らず折りたたんで空気を押し出し、新しい空気を入れ替えたり、定期的に風通しのいいところに陰干しするのがおすすめです。

真綿布団の特徴

吸湿性に優れ、蒸れにくい

木綿の約1.5倍の吸湿性があり、放湿性も兼ね備えています。

寝汗などの湿気を吸放出するため、夜中に蒸れて寝心地が悪くなったり、不快で目覚めたりすることが少なくなります。

ただしその分、多くの湿気を吸うので陰干し等メンテ手しっかりしないと長持ちしません。

ふんわりと体にフィットする

何層も重ねたミルフィーユ構造の真綿布団は、体のラインに沿ってフィットします。

この辺は羽毛ふとんとよく似ています。

寝ているときはもちろん、寝返りしたときも体と布団の間にすきまができにくいため、温かい空気を逃しません。

体のラインに沿ってフィットするため体と布団の間にすきまができにくく、温かい空気を逃しません。

小さな子ども、敏感肌の人も安心

この特徴はシルクの独壇場です。シルクはお肌に優しいのです。

真綿は糸切れが起こりにくく、綿ぼこりが出ないのでハウスダストを軽減します。

赤ちゃんや小さな子ども、敏感肌の人も安心して使用できるのはうれしいですね。

かつて、シルクの光沢を出すために水洗いする精錬作業に従事していた人の手が荒れることはなかったとあります。

それを科学的の分析すると、シルクには、セリンという保湿性のあるアミノ酸が多く含まれるため、保水効果があると言われています。

また、シルクには「ヒト線維芽細胞」を増やす成分があり、これによってコラーゲンをはじめとする美肌成分が増えることにつながります。

さらに、抗酸化作用を持ち美白効果があるとも言われています。

そして、皮膚がんを抑制する効果が期待できるとも言われ、発ガン物質をマウスの皮膚に塗り、同じ場所にセリシンを塗布した場合、皮膚がんの発現が劇的に抑制される結果が得られています。

真綿布団は扱いにくい

上記にしました通りシルクには良い所が沢山ありますが、非常に扱いにくいのも確かです。以下にそれを示します。

基本的に洗えない

自宅やコインランドリーでの洗濯は、真綿布団を傷める原因になります。

ドライクリーニングに出すのが一般的ですが、真綿布団は受け付け不可な場合もあります。

事前に確認するのがおすすめです。

自宅の水洗いはもちろん、素人クリーニングも全ておすすめしません。

打ち直しできない

羽毛布団や綿ふとんは打ち直しできますが、一般的に真綿布団は打ち直しできません。

もし、どこかで打ち直しできるとしても費用がかなりかかる可能性があります。

天日干しできない

真綿布団は紫外線に弱く、日光に長時間当たると変色してしまいます。

どうしても天日干ししたい場合は、シーツやカバーはつけたままにし、短時間だけ干しましょう。

真綿布団は紫外線に弱く、日光に長時間当たると変色してしまいます。

買い替えの目安は5年

真綿布団の寿命は、一般的に5年ほどといわれています。

これは羽毛や羊毛、それと打ち直しできて再生できるも木綿布団とは半分以下の耐久性ということになります。

つまりコストバリューに優れないのです。これって決定的にシルク布団が普及しない原因となっています。

値段が高い

国産の蚕は希少で、さらに一つひとつ職人が手間ひまかけて作っているため、現在でも高額なものが多いです。

シルク布団はやはり、布の女王シルクを使っているため、女王様のふとんである、というところに落ち着きそうです。

合繊(ポリエステル)

ポリエステル綿

ポリエステル綿

合繊(ポリエステル)ふとんは、軽くて取り扱いやすく、かさ高性に富み、保温性も高く、ほこりや臭いなどもなく清潔で衛生的です。

合繊(ポリエステル)ふとんの種類

合繊(ポリエステル)は製造工程でいろいろな加工が施しやすいことから、掛けふとん、敷きふとん、こたつふとん、座ぶとんなどの詰めものに使われています。

掛けふとんには、通常の掛けふとん、肌掛けふとん、夏掛けふとんがあります。

また、近年では敷きふとんに適したわたの開発が進められ、弾力性、圧縮回復性能に優れたものもあります。

さらに、ポリエステルは綿(コットン)や羊毛とのミックス、ポリエステル単独で使用されるもの、固わたとして他の素材との組合せで使用されるものなど、幅広く使われています。

合繊(ポリエステル)ふとんの機能

ポリエステルは、さまざまな機能を付加する研究開発が行われていますが、主に次のようなものがあります。

抗菌防臭加工 黄色ブドウ球菌などの増殖を抑え、臭いを防ぎます。
制菌加工 菌の増殖を抑えます。
防ダニ加工 ダニを寄りつきにくくします。
消臭加工 アンモニア、酢酸、腐敗臭などの臭いを少なくします。
吸汗親水加工  汗などの水分を吸着します。
吸湿性加工 湿気を吸着します。
芳香加工 植物などの香りがします。
遠赤外線加工 遠赤外線を放射して保温効果を高めます。
難燃加工 燃えにくくします。
羽毛タッチ加工 独特のぬめり、風合いがあり洗濯耐久性にすぐれています。

合繊(ポリエステル)ふとんを購入する時の注意点

合繊(ポリエステル)ふとんにはいろいろな機能を備えたふとんがありますので、品質表示やラベルなどを確認しましょう。

また、全日本寝具寝装品協会が発行している「GFマ-ク」の付いたふとんは一応の目安になり安心です。

合繊(ポリエステル)は軽く保温性がある

掛けふとんでは、シングルサイズで1.5㎏~1.8㎏くらいの中わた量が一般的です。

ふとんの保温性は詰めもの量の多少でなく、空気の量(かさ高)によって左右されますので、かさ高性に富んだポリエステルは保温性に優れています。

合繊(ポリエステル)はムレない

ポリエステル自体はほとんど湿気を吸いませんが、わたとわたの繊維の間から湿気を発散する機能がありますので、比較的にムレを感じることは少ないです。

合繊(ポリエステル)は多機能

アレルギーが出ない

ぜん息にはダニやホコリが大敵と言われています。

ポリエステルは、繊維そのものが強いので、摩擦や折りたたみを繰り返しても切れにくく、「わたぼこり」がほとんど出ません。

さらに、細菌の温床にもなりにくく、衛生的ですので、ぜん息に良いと言われています。

また、ポリエステルには、防ダニや抗菌など衛生機能を施したものもありますので、ご使用をお勧めします。

※最近の寝具にはさまざまな加工が施されていますが、その加工には「安全性」と「効果の持続」などの基準が設けられています。

また、防ダニ、抗菌防臭加工以外のものについてはメ-カ-独自の実験や調査で基準が設けられています。

効果の持続期間は、加工方法、使用薬剤などにより違ってきます。

  • 抗菌防臭加工では、繊維製品新機能評価協議会が認定するSEKマークは、定められた洗濯方法で、生地は繰返し10回、ふとんわたは3回までの基準を満たすことを定めています。
  • 防ダニ加工では、防ダニ加工製品協議会が認定するものは、3年と定めています。

掛け布団を選ぶポイント

保温力

何と言っても、布団に欠かせない機能は暖かくなければなりません。

冷気をシャットアウトして、布団の中をしっかり暖かいままにしてくれる保温力が掛けぶとんには不可欠です。

布団そのものの厚みはもちろん、ふとんの内部にある空気層の断熱効果も見逃せません。

軽い

掛け布団は一晩中、寝ている人の上に覆いかぶさっているものです。

もし掛け布団が重いと、それだけ長い時間、わずかでも体を圧迫し、負担をかけていることになります。

人によっては、寝返りがさまたげられたり、血流が鈍くなったりすることもあるようです。

よけいなストレスをなくすためにも、なるべく軽い掛け布団のほうが身体に受ける悪い影響が少ないです。

吸湿・放湿性が良い

人間は寝ている間にもコップ1杯分程度の汗をかくと言われています。

これは夏はもちろん冬も同じです。その汗を吸収してくれるだけの吸湿性が布団には必要です。

そして、吸収した水分を放出する力(放湿性)も大切。どちらが欠けても、布団の中の寝心地は悪くなってしまいます。

敷き布団を選ぶポイント

適度な硬さ

敷き布団の一番の役割は、横になった体の負担を少なくすることです。

マットレスでは耐圧分散と言っています。

ところが、そういうと、柔らかい敷布団ほど良い、と感じるかるかもしれませんがそれは違います。

柔らかすぎる敷布団は、仰向けに寝転んだ時に腰が沈み込んで背骨が曲がり、腰への負担がかえって大きくなるからです。

横向きになった時も同様で、また寝返りも打ちづらくなります。

でも逆に硬すぎると、肩や腰の部分が沈まずに背骨が不自然な姿勢になり、正しい寝姿勢が保たれません。これもまた体には負担です。

ですから敷布団もマットレスと同じで、難しいところですが、硬すぎず柔らかすぎない、適度な硬さを持つ敷き布団が理想といえます。

寿命、耐久性

敷き布団は掛け布団と違い、寝ている間じゅう体重がかかっているため掛け布団よりも早く傷みます。

長く使うとどうしても中の綿がへたってしまい、クッション性を失い、床に直に寝ているような状態になり腰や肩への負担増にもつながります。

なお布団の寿命は、布団の品膣だけなく使い方や、普段のメンテの方法や頻度によっても違ってきます。

まとめ

ふとんについても、マットレス選びと同様で、結構難しい所ではあります。中ワタも種類が結構あり、特徴がそれぞれ違いますから。そして一度買ってしまうと、10年くらい使うのですから慎重に選びたいものです。

私の選ぶ基準とすれば、掛けふとんならば、アレルギーや匂いに敏感でなければ羽毛を選び、敷布団でしたら綿でしょうか。
いずれにしても、これらの特徴を良く吟味したうえで選択すれば間違いは少なくなります。

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