通気性に優れるすのこベッド、すのこベッドについて徹底分析して見ました。

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床板がすのこ状になったすのこベッド

すのこベッドは通気性に優れるベッドで。カビ予防になります。

すのこベッドを徹底分析

すのこベッドは、高温多湿の夏が巡る、湿気の多い日本で使うには最も適した仕様のベッドです。

ここでは、すのこベッドについて、徹底分析して皆様にお伝えします。

すのこベッドとはベッドの底板に「すのこ状」の板を使用した通気性に優れるベッドですが、そもそも「すのこ」とはいったい何でしょうか?

すのこ(スノコ)とは

すのこ(スノコ)とは、薄い木の板を太い木の角材(垂木)の上に直角に打ち付けた製品です。

滑り止め防止や水切り目的で、昔は浴室の床に良く敷かれていました。

すのこは通気性が良いため、カビ予防として押し入れの床部に敷いて使っている方も多いでしょう。

打ち付けられた板の間は隙間が空いていて通気性に優れるため、湿気予防に適しています。

また、木材は水気を吸い取って発散させるため、ベッドの底板もすのこ仕様になってるものが多いです。

一般的には、すのこの材質はひのきが多く使われます。

ひのきは水気に強く強度があるため、すのこに適しているからです。

しかしベッドの使われるすのこの材質は、ひのきばかりではありません。

杉材やパイン材も多く使われますし、軽く湿気に強い桐材も多く採用されています。

すのこのメリット

  • 通気性が良い
  • 熱伝導率が低い
  • 総板張りより軽い
  • 材料によって様々な効能がある

通気性が良い

すのこ

すのこは通気性に優れる

すのこは板を間隔を空けて打ち付けているため、通気性に優れ湿気が溜まりにくい構造です。

湿気が溜まりやすい場所はカビが発生しやすいため、すのこを敷くことでカビ防止になります。

形状は少し違いますが、倉庫や工場で資材や製品の運搬や保管に使われる木製パレットも、いわば「すのこ状」です。

パレットは運搬に便利なように、フォークリフトの爪が刺さるように箱状になっているだけです。

木製パレット

すのこ構造を持つ木製パレット

パレットは、箱状に、上下をすのこ状にして、各サイズに仕上げたものです。標準規格はアジアと欧米では若干違い、日本やチャイナでは1100×1100mmを標準サイズに採用しています。

北米ではISOに基づいた「1219×1016mm」が一般的です。

欧州は「1200×800mm」を採用しています。が、形態は木製パレットはほぼ全てすのこ仕様です。

工場や物流倉庫では様々な製品を入出荷しています。

保管が長期にわたる場合もあり、そのときパレットに積んで保管すれば、製品が湿気でカビるということがありません。

ベッドの底板にすのこが使われる大きな理由も湿気対策です。

人は睡眠中に約コップ1杯分もの汗をかくと言われています。

ベッドには湿気が籠る宿命がありますから、底板も通気性に優れる「すのこ」形状が理にかなっているということになります。

熱伝導率が低い

すのこは木材のため、熱伝導率が低いのが特徴です。冬は冷たくなりすぎず、夏は熱くなりにくいです。

さらに、すのこは通気性が良く、空気を通すので熱が溜まりにくいです。

蒸し暑い夏でも、すのこベッドであれば通気性に優れるため熱気がこもりにくいです。

総板張りより軽い

すのこは一般的に軽く作られているため、ベッドの総重量も軽くなります。

もし底板が総板張りなら、重量が僅かでも増すことになります。

この差は、材料費、運送、保管などのコストに降りかかります。

またすのこは隙間があるため、ベッドの組み立てや移動時に指が掛かって扱いやすいこともメリットです。

材料によって様々な効能がある

すのこには様々な材料があり、様々な効能があります。

すのこベッドの代表的な素材の一つである、檜(ひのき)は、杉と同様にとても柔らかくて加工しやすいという特徴があります。

また強度が高く、防腐性や虫食いに強いという特徴もあるため、昔から家の建築木材として使われてきました。

檜(ひのき)は水にも強く、オイルを出し続けるため、リラックス効果があり独特の香りを好む方も多いといわれています。

杉は割裂性がよいため、角材から板材までを容易に作ることができます。

従って、古来より重要な木材として重宝されてきました。

細胞と細胞の間にたくさんの水分を含むことができるため、湿気を調整する機能にも優れています。

そのため、杉すのこベッドはベッドの木材としても非常に適していると言えます。

桐(きり)材のすのこもベッドに適しています。特徴は、とても軽いことです。

そして熱伝導率が低いことも上げられます。熱伝導率が低いというのは、要するに熱が伝わりづらいということです。

更に桐材はタンニンを多く含むため虫を寄せ付けません。そして最大の特徴が「湿気に強い」ことです。

桐は自然の調湿機能をもっているので結露をしません。触ってもサラサラし接触するものに優しい木材なのです。(ベッドにした場合、マットレスやお布団に湿気がこもりません)

パイン材は最もベッドや家具に利用されている木材の一つです。

色味や薫りも良く加工がしやすいためパイン材のすのこベッドは多いです。

良いことだらけのすのこベッド

様々な形態のすのこベッド

様々な形態のすのこベッド

通気性が良いことがすのこベッドの最大の特徴です。

日本は高温多湿な夏が巡る気候風土であり、通気性がないとすぐにカビてしまいます。

すのこベッドは通気性に優れるので、このような気候風土の日本で使うには最も適した仕様です。

人は寝ている間にコップ1杯もの多量の汗をかいていると言われています。

汗の水分はマットレスや布団をに籠っています。

すのこが上手に湿気を逃がしてくれるため、わたしたちはカビに包まれずに済んでいるのです。

すのこベッドの通気性は、私たちが思っている以上に効果を発揮しています。

もしすのこ仕様ではないベッドを使った場合、湿気や熱をベッドの底面から逃がすことができません。

キット汗だくの熱帯夜になることでしょう。

すのこベッドの頑丈タイプは、マットレスも布団も併用できます。

そもそも布団は畳の上に敷いて使うものです。畳のイ草がもっている調湿作用の恩恵で使えるのです。

これがフローリングの床への直敷ですと、冬場には一夜で結露が生じ、布団の裏側は水気でびしょびしょになります。

ところが、すのこベッドであれば、すのこの上に布団を敷いても結露しません。夏場ならば蒸れずに使うことができます。

といっても布団は、湿気を吸い、溜めますから、時々は布団を上げて干しましょう。

すのこはこのように良いことづくめです。デメリットなんか存在しません。

すのこは夏は涼しい反面冬場は寒い、なんておっしゃる方もおられますが、そんなの言いがかりともいえる事象です。

通気性に優れるとはいえ、風がビュンビュン吹き抜けるわけではありません。

極寒の季節は寒かったら暖房しましょう。

すのこ仕様のベッドの種類

以下に示す通り、本当はベッドの底板がすのこならすのこベッドの範疇です。

そうしますと、すのこベッドには色々な種類があることになります。

しかしベッド販売各社の分類では、フロアベッド、ローベッド、収納ベッドは別カテゴリーに分類し、すのこベッドはその他のモノをすのこベッドに分類しています。

ですから下記に示すものは、底板がすのこの仕様のベッドということになります。

  • 脚付きベッド
  • 収納ベッド
  • フロアベッド
  • ローベッド

脚付きベッド

脚付きすのこベッド

二台並べした脚付きすのこベッド

脚付きベッドはその名の通りベッドの床面を脚で支えるベッドとなっています。

ローベッドカテゴリーの商品よりも脚が長い為、ベッド下の通気性に優れます。

脚の長いタイプは、ベッド下を収納スペースとして利用できるものも多いです。

脚付きベッドは、ステーションベッドとも言われ、最もオーソドックスでありながら、威風堂々とし、伝統的なスタイルや金属製の脚を使ってモダンなスタイルまで選択肢が広いです。

収納ベッド

収納ベッド

すのこ仕様の収納ベッド

収納ベッドはベッド下に引き出しやコンテナを備え、底板はホコリ除けに総板張りが多いですが、その上にすのこを敷いて通気性を確保しているものが多いです。

収納付きベッドのメリットは、スペースを有効活用することで、寝室の家具を少なく出来ることです。

収納付きベッドだけで物を収納できれば、タンスなどほかの家具を揃える必要もありません。

東日本大震災より日本各地に大きな地震が多発しています。

収納ベッドを導入して家具を減らすことにより、いざという時の安全を確保できます。

フロアベッド

フロアベッド

すのこ仕様のフロアベッド

フロアベッドは脚がなく、床にフレーム全体がぴったりくっついたベッドです。

ベッドの中でも一番低床なベッドです。

高さがないので、布団と同じような感覚で寝られると言われています。

しかし脚がないため空気の通り道がなく、ベッドの中で収納ベッドと並んで通気性に劣ります。

なのですのこ仕様のフロアベッドにすることで幾分通気性を確保しています。

ローベッド

ローベッド

ローベッドには短い脚がついています。

ローベッドは 床からの高さが低いタイプのベッドで、15cm厚のマットレスを使っても床から30数センチです。

高さがないため部屋が広く見える効果があり、とてもお洒落なベッドです。

フロアベッドもローベッドの同類ですが、単にローベッドと云えば、短くも脚がついているベッドに分類されます。

当然脚があるだけ通気性に優れます。ここがフロアベッドとは大きな違いになります。

すのこベッドを購入する際に確認したいこと

現在販売されているすのこベッドは、デザイン・材質・構造の違いにより、種類の幅がとても広いです。

なので、自分のライフスタイルに合ったすのこベッドは何かを真っ先に決めておきましょう。

収納が欲しい場合は、収納ベッドのすのこ仕様を選びます。

フロアベッドの場合は、通気性を多少でも求めるならば、マットレスの「上乗せタイプ」にしましょう。

「落とし込みタイプ」は、床と底板の空間がほとんどないため最も通気性が悪いベッドです。

すのこベッドの頑丈さ

頑丈なすのこベッド

体重500Kgを実現した頑丈なすのこベッド

ベッド本体の頑丈さは「静止耐荷重」に表されています。

殆どの場合、「静止耐荷重」である程度見分けがつきますが、すのこ単体での耐荷重ではないという事です。

耐荷重は主にフレームに掛かる荷重を計算しています。

なのですのこの一枚の板の一か所に集中して荷重を掛けると、とくに下に垂木がない部分ですと破損の可能性があります。

そしてすのこの隙間が大きいほど荷重には弱いです。

個人的ではありますが私が使っているベッドは、板が薄く隙間も大きく垂木はベッドの真ん中に縦に一本入っているだけです。

釘で止まってるわけではなく、スラットを敷き終わったら「すのこ状」になるタイプです。

設置がしやすいように、スラットを置く場所が溝状に加工してありぴったりはめ込めます。

はめ終わるとすのこ状になります。溝にはクッション材として板ゴムが張ってあります。

このスラット1枚の垂木がない場所に体重を掛けると間違いなく破損するでしょう。

ところがマットレスを乗せてしまうとかなり丈夫で、少々乱暴に寝転んでもミシリ!ともしません。

すのこベッドの場合、隙間が広いほど通気性は優れますが強度は低くなります。

ですから頑丈に作れば通気性は劣ることになります。

耐荷重500kgkg600kgと言われるすのこベッドに、10人ほどの男性が乗っているベッドカタログがありますが、ハッキリ言って私のスカスカスラットのベッドより遥かに通気性は劣るでしょう。

つまり要はベッドの扱い方です。通気性を優先するなら、できるだけすのこの隙間が広い仕様を選びましょう。

とはいっても隙間の間隔は8cm程度が限界です。わたしのベッドも丁度8cmの仕様です。

すのこベッドと相性が良いマットレス

通気性に優れるインナーコイルマットレス

通気性に優れるインナーコイルマットレスの構造

すのこベッドに最適なマットレスはインナーコイルマットレスです。

コイルマットレスは中に金属バネが入っていて隙間が結構あります。すのこと相まって通気性にもっとも優れる組み合わせです。

コイルマットレスには各社いろいろ種類ありますが、基本的には以下の4つのカテゴリーになります。

ボンネルコイルマットレス

主なメーカー シーリー

ボンネルコイルマットレス

ボンネルコイルマットレスの構造と特徴

このタイプのマットレスコイルは、ボンネルコイルとして知られています。布団の寝心地に近いしっかりした寝心地でかなり人気があります。

このマットレスは、複数のコイルスプリングが配置されているワイヤーフレームで作られています。

このデザインはかなり優れた耐久性を持っています。

コイルスプリングは砂時計の形で作られているため、負荷の増加に非常に強く、長持ちするサポートとしっかりとした快適さを実現します。

ただし、平均的な動きの分離しかありません。つまり、パートナーの動きが睡眠を妨げる可能性があります。

ボンネルコイルの価格はかなり安く設定されています。マットレスは経年とともにたるむ傾向があります。

これは、マットレスを反対側や上下をひっくり返す、マットレスローテーションを繰り返すことで対処できます。

ポケットコイルマットレス

主なメーカー 日本ベッド/シモンズ/サータ/シーリー

ポケットコイルマットレス

ポケットコイルマットレスの特徴と構造

このデザインは、各コイルが個別に独自のポケットに包まれているため、そのように名付けられました。

その結果、各コイルは他のコイルとは独立して動き、良好な体圧分散を実現します。

さらに、個々のポケットコイルは、体の重さや湾曲に合わせて調整することができます。これにより無理な当たりが減り、快適さが増します。

ポケットコイルマットレスはインナースプリングマットレスの中で最も高価です。

連続コイルマットレス

主なメーカー フランスベッド

連続コイルマットレス

連続コイルマットレス

連続コイルのデザインは、マットレスの長さを走る一本のワイヤーで構成されています。

ワイヤーはバネに巻かれています。その結果、スプリングは互いに支え合い、安定性を提供する傾向があります。

これはまたマットレスをより耐久性のあるものにします。

ただし、このデザインではマットレスを体の湾曲に合わせることができないため、快適性が損なわれます。

さらに、スプリングが互いに擦れ合うため、ノイズが発生する可能性があります。

このマットレスの価格は低から中程度の範囲であり、バイヤーにかなり人気があります。

オフセットコイルマットレス

主なメーカー  シーリー

オフセットコイルマットレス

オフセットコイルマットレス

ボンネルコイルとオフセットコイルは、砂時計の形状と特性がほぼ同じです。

どちらも砂時計の形をしたコイルで、中央が端よりも薄くなっています。

唯一の違いは、コイルの端が六角形であるため、ボンネルコイルよりも網目がうまく機能することです。

これは、ボンネルおよび連続コイル設計の両方よりも優れています。

砂時計の形状により、これらのコイルはわずかな圧力で圧縮され、強化されたバウンスと弾力性のあるサポートを提供します。

柔軟なプッシュバック力が体重をしっかりと保持し、関節の痛み、筋肉痛、背中のトラブルを効果的に和らげます。

したがって、腰痛の問題に苦しんでいる場合は、これらのコイルが最適です。

ボンネルコイルは位置制御に優れています。が、双方のコイルは、統合された構造のため、ポケットコイルほど効率的ではありません。

ただし、ボンネルやオフセットコイルは、コイル間に広い空きスペースがあるため、最も暑い天候でも涼しく保たれます。

これらのコイルの耐久性はワイヤゲージに依存しますが、オフセットコイルはより耐久性のある構造を形成します。

フランク・カーは1900年代初頭にボンネルコイルを開発しました。そのため、これらはカーコイルとしても知られています。

オフセットコイル技術をさらに一歩前進させたシーリーの高品質のインナースプリングマットレスは、独自のトリプルオフセットコイルマットレスを利用しています。

この設計は、従来のオフセットコイルよりもしっかりした、しかもより適合したサポートを実現しています。オフセットコイルシステムは、主にミッドレンジおよびハイエンドのマットレスに見られます。

以上4タイプのインナーコイルスプリングマットレスは、金属スプリングを使った伝統的なマットレスです。

コイルプリングとも呼ばれるこれらのバネは、重量を支え、マットレスをへたりから保護します。

まとめ

すのこベッドは湿気が多い日本に最も適した仕様です。しかし、すのこベッドにしたからと言ってお部屋が涼しくなるわけではありません。

暑くジメジメした時期には、当然、エアコンを使い湿気対策を充分にしてからすのこベッドを使いましょう。

そうすれば、ベッドの中もさらさらと、暑い夜も気持ちよく就寝できるでしょう。

-neruco-

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