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欧米と日本、カップルのベッド事情
現在欧米では、夫婦は同一ベッドで寝ることが普通
現在、欧米では夫婦が同じベッドで寝ることが一般的になっています。
北欧のある国で国際結婚をした日本人の新婦が言いました。
「私疲れるから別々で寝たい」
するとご主人「そんなことを言うのは愛情がない証拠だ!」と怒り出しました。
彼のご両親も当然同じベッドで寝ています。
ではほかのご夫婦はどうかと、職場の同僚に問うと、皆「同じベッドよ。別々に寝るなんて考えられない!」と口をそろえて言います。
そうなんですね。欧米ではカップルは同じベッドで寝るのが普通なんです。
ところが日本ではやや事情が違うようです。
日本人の夫婦のベッド事情が一様でない理由
ある機関が「現在、夫婦でどのように寝ていますか?」と質問したところ、「同一ベッド(布団)で一緒に寝ている」人の割合は36.8%。
また、「ベッド(布団)を2台並べている」と回答した方も同じく36.8%となっています。
そして、6割の夫婦が同じ部屋で寝ていることが明らかになっています。
しかしこの数字から見えてくるのは、およそ3割の方は寝室を別にしていると言う事実です。欧米では考えられない実態です。
- 子どもが生まれたことで妻と子どもで寝るようになった(一時的なパターンと、その後習慣化のパターンがあり)
- 配偶者のいびき・寝返り・就寝時間の違いが気になる。別々のほうが熟睡できる。
- 子どもが1人で寝られるようになり、夫婦の自由を優先するようになった。
そこには愛情がなくなった、とかの深刻な事情はほとんどありません。
40~50代になると、子ども基軸の就寝形態から、夫婦がよりゆっくりと休める形態を模索して現在の方法に落ち着いたとう人が目立ちます。
しかしです。若い~壮年のカップルがこの方法をとると、欧米では間違いなく離婚につながるそうです。まして部屋まで別となればなおさらです。
ではどうして日本ではそれが許されているのでしょうか?それは多分に寝具の文化の違いでしょう。
昔まだベッドが普及してない頃、日本の夫婦の寝室は、和室にシングル布団を二つ並べて敷いていました。
その当時はおそらくダブルの布団と言う発想はなかったでしょう。
そして布団は自由自在にどこにでも敷いて寝ることができます。
ところで、欧米では昔からカップルは同一ベッドで寝ていたのでしょうか?
改めて調べてみると、ある時代では決してそうではなかったことがわかります。
カップルのベッドのついては、欧米でもやはり、日本と同じように紆余曲折があったようです。
欧米では、なぜ夫婦はツインベッドで寝なくなったのか?
新たな文化史によれば、1950年代まで、先進的なカップルは、ベッドを共有することを時代遅れで不健康なものとみなしていた。
「ツインベッドは定着しつつあるようだ」とヨークシャー・ヘラルド紙は1892年に宣言しています。
「そして、2人で宿泊するすべての部屋で、間違いなくいずれダブルベッドに取って代わるだろう」
この宣言は正確ではなかったかもしれませんが、1850年代から1950年代のほぼ1世紀にわたり、夫婦がダブルベッドを使うよりも別々のベッドを使う方が健康的で現代的な選択肢だと考えられていたのです。
ビクトリア朝時代の医師たちは、ベッドを共有すると、弱い方の睡眠が強い方の活力を奪ってしまうと警告していた。
ランカスター大学のヒラリー・ハインズ教授は、結婚に関するガイダンスや医療アドバイスの本、家具のカタログや小説などを詳しく調べた結果、ツインベッドが最初に採用されたのは19世紀後半で、健康上の予防策だったことを発見しました。
ハインズ氏は新著『ツインベッドの文化史』で、医師がベッドシェアの悲惨な結果についてどのように警告していたかを詳しく述べています。
1861年、医師であり牧師で健康運動家でもあるウィリアム・ウィッティ・ホール氏の著書『睡眠:あるいは夜の衛生』では、睡眠者には「広くて清潔で明るい部屋にシングルベッドを用意し、睡眠中ずっと新鮮な空気の中で過ごせるようにすべきだ。
これを守れない人は、最終的には手足や脳の健康や強度が低下し、まだ生きられるうちに亡くなるだろう」とアドバイスしています。
つまり同一ベッドでカップルが寝ていると長生きできないと言うことになります。
1880年代、ベンジャミン・ウォード・リチャードソン博士は、寝床の伴侶の細菌を吸い込む危険性について一連の記事で警告しました。
「ベッドと寝具について私が言いたいことの最初に、ダブルベッドに反対するのが最適です。2 人で寝られるベッドのシステムは、常にある程度不衛生で不健康です。」
医師の中には、同じベッドで寝ると、寝つきのよい方が弱い方の活力を奪ってしまうと信じている人もいたようです。
ある医師は、祖母とベッドを共有していた「青白く、病弱で痩せた少年」が、祖母と離れて一人で寝るようにしたら、回復が速かった」と示しています。
1858年、ジェームズ・コープランド博士は次のように警告しました。
「しかし、生命力をこのように奪うことで衰弱が誘発されるのは子供だけではない。非常に高齢の男性と結婚した若い女性も同様の苦しみを味わうが、その程度はまれである。これらの事実は高齢者自身にもよく知られており、彼らは贅沢が長寿に有利であると考えている。そして、それによって、一部の人々において年齢とともに増大する利己主義をしばしば例示する。」
1920 年代までには、ツイン ベッドが流行のモダンな選択肢と見なされるようになりました。
「寝る人ごとに別々のベッドを用意することは、食べる人ごとに別々の食器を用意することと同じくらい必要です」と、エドウィン バワーズ博士は 1919 年の著書『Sleeping for Health』で書いています。
「ツイン ベッドは、快適さ、清潔さ、そして人間が持つ自然な繊細さを促進します。」
ブルームズベリー・コレクションズから出版され、ウェルカム・トラストから資金提供を受けたハインズの著書は、1930年代までにツインベッドが中流階級の家庭でいかに一般的であったかを明らかにしています。
しかし、1940年代になると、「ツインベッドは、まぎれもなく軽蔑するきっかけとなり」、「健康志向の先進的な中流階級のものではなくなった」とハインズは書いています。
別々のベッドを使う夫婦は結婚生活が破綻している!
1950年代には、別々のベッドは、結婚生活がうまくいっていない、あるいは破綻している兆候だと見なされるようになりました。
1956年、避妊の提唱者で優生学者のマリー・ストープスは、別々のベッド(ツイン)を激しく非難しています。
そのせいで、多くの夫婦が活力を失い、いらいらし、眠れず、不幸になっていると思う。
ツインベッドは、夫婦の幸福を妬む悪魔の発明だ」と彼女は最後の著書『眠り』に記しています。
そして1960年代までには、ツインベッドの魅力は消え去っていたのです。
ハインズ氏はベッドについて書こうとしたわけではありませんでした。
戦間期に女性が書いた小説を研究していて、別々のベッドについての記述を何度も目にしていたため「それらが夫婦間の不和や性的機能不全を意味しているのだろうと推測した」と彼女は語った。
しかし、1920年代の小説で彼女は「現代のツインベッド」についての記述を見つけ、「私はその場で立ち止まってしまいました…それらが近代性を構成する社会的、文化的構成の一部であったとは信じられませんでした」。
彼女は1880年代の曽祖母の家庭のスクラップブックを見直し、そこには習慣的なベッドシェアの危険性を警告する新聞の切り抜きを発見したのでしたた。
「記事を書こうと思ったのですが…本を書くとは思っていませんでした。」
いろいろ調べてみたが、ツインベッドを買おうとは思わなかったとハインズさんは言う。
「私は、ツインベッドが、夫婦の夜間環境を管理すること、過去に私たちがいつもしてきたことをするのではなく、何か違うことをすることを象徴しているように思えることに、心を動かされるのです。」
「しかし、私は歴史的瞬間の生き物なのです」。
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