新しいマットレスが必要かどうかを判断するための8つの兆候

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マットレスの寿命は、マットレスの種類や各メーカーの品質、それと使い方によって多少の前後があります。

一般的に言われているのは、大体の目安としては8年~10年と云われています。

しかし、マットレスの品質もピンキリで、低品質のヘタリやすいマットレスは、2年~3年程度で寝心地が悪化してしまいます。

寿命が過ぎてあまりにも劣化したマットレスは、本来のサポート能力を発揮できず、睡眠姿勢が正しく保てなくなって、悪くすると、腰痛や背中の痛み、肩痛などを発症しかねません。

適正な寝返りもしにくくなるため、ぐっすり寝入ることができず寝不足になり、体調を壊すこともあります。

なので、ご自分の年齢や性別、体調や体重などに合わせて適正なマットレスを使うことが望まれます。

ここではマットレスの役割や交換時期などを検証してみたいと思います。

寝返りがしやすいマットレスの条件

就寝中の寝返りはとても大切なものです。

わたしたちはひと晩に、10〜30回ほども寝返りをすると言われています。

この寝返りがスムースに行われていないと良い睡眠とはいえません。

ですからわたしたちがベッドを選ぶとき、寝返りが最もしやすいマットレス選びが重用です。

マットレスが合っていないと、なんだか寝た気がしない、疲れが取れない、身体のふしぶしが痛いなど、明日への活力を生み出すための就寝が満足に行えないのです。

硬過ぎるマットレス、柔らか過ぎるマットレスは、寝返りをし過ぎたり少な過ぎたり、上手に寝返りをサポートできません。

自分の体質や体重、年齢、体調などを考慮し、ご自分に合ったマットレスに出逢えばより良い寝返りと睡眠が手に入ります。

寝返りにはどんな意味があるのでしょうか?

  • 血流を促す
  • 温度調整
  • 睡眠のリズム

血流を促す

寝返りせずにずっと同じ姿勢でいると、マットレスと接触して圧力のかかっている部分の血液の循環が悪くなります。

つまり、重力のかかり方が一定であるため、身体の一定の部分に血液や体液が滞留しやすくなるのです。

例えば寝たきりの病人が、寝だこが出来たり、もっと重症化するとその部分が壊死することもあります。

それを阻止するためには、睡眠中に無意識とは言え適正な寝返りを打っていることが大切です。

血液は全身を循環して、酸素や必要な栄養を全身に供給し、二酸化炭素などの不要物を集める重要な役割があります。

この血液循環が滞ると、肩こりや腰痛の原因となる事があります。

睡眠中の適正な寝返りは健康維持には最も大切なことです。

ですからベッドのマットレス選びは慎重にしなければなりません。

硬すぎるマットレスは寝返り数が増えて熟睡出来ませんし、逆に軟か過ぎるマットレスは、身体が沈み込んで寝返りがスムースに出来ないのです。

温度調整

寝返りにより寝具の中に対流を生じさせ、自然と寝具の中の温度や湿度を調節したりしています。

寝返りによって布団の中の空気が動くので温度の偏りを是正してくれるのです。

また、発汗には体温調節(気化熱により体温を下げる)という重要な機能がありますが、圧迫されている側の身体の発汗が抑制される“半側発汗”という性質があります。

このため、暑いときにマットレスと接触している部分は体温を下げることができないため、接触部分が蒸れ、温度が上昇します。

熱帯夜には寝返りが多い、という経験は誰にもあると思いますが、これは身体が体温調節を行っている現われなのです。

湿気が多く蒸し暑い夏が巡る日本で使うには、通気性の良いマットレスや通気性に優れるすのこベッドがオススメです。

睡眠のリズム

睡眠のリズム

レム睡眠とノンレム睡眠のパターン

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があり、さらにノンレム睡眠には、1~4に分類される睡眠段階というものがあります。

それは一時間半ごとに繰り返されると云われています。

一晩の睡眠は、この睡眠段階を繰り返すことで構成されていて、質の高い眠りには、このサイクルが重要と考えられています。

例えば深い眠りとされるノンレム睡眠の段階3や4が異常に長く続くような睡眠では良い睡眠とは言えません。

そして寝返りは、睡眠段階3あるいは4の終了時、レム睡眠に移行するノンレム睡眠期、レム睡眠の終了時に発生することから、睡眠段階を移行させるスイッチのような役割があると考えられています。

まだまだ医学的には分からないだらけの睡眠ですが、私たちは経験上、夢も覚えておらず、目覚めがスッキリし疲れがどこにもないというような子供の頃のような睡眠が健康的であることは経験上知っています。

そんな睡眠がお望みならば、私たちは一日のライフスタイルを整えるところから始めなければなりません。

バランスのとれた食事と適正な運動と規則正しい生活と仕事に生き甲斐が生まれれば身心ともに充実します。

そして肝心の睡眠は、良いベッドと良いマットレスがもたらすということです。

適正なマットレスの硬さ

適正な硬さのマットレスを選びましょう

マットレスの役割

マットレスは体圧分散して一か所に体重が集中することを防いでいます。

体圧分散とは、体にかかる圧力を全身に分散させることです。

人は、仰向けになると頭・背中・腰・足の4カ所に重力が集中します。

そのなかでも特に負担がかかるのが腰で、全体重の約44%もの重力が集中するといわれています。

快適に眠るためには、腰にかかる体圧を全身に分散させて腰への負担を減らす必要があります。

硬さが合わないマットレスによる影響

硬さが合わないマットレスは寝心地が悪いだけでなく、長い間使用を続けると体に悪影響を及ぼす可能性があります。

硬すぎるマットレスを使用した場合

硬すぎるマットレスを使用していると、マットレスに触れている部分が体重で圧迫されるため、血行不良が起こります。

すると身体が無意識に寝返り回数を増やします。血行を促進させるためにです。

なので、寝返り回数が多くなり、朝起きたときの疲労感や不眠の原因になるのです。

また、マットレスが硬すぎると仰向けになったときに腰が浮いてしまい、肩と腰に大きな負担がかかります。

横向きでは過多に耐圧が集中します。これにより、腰痛や肩こりが起こりやすくなるのです。

柔らかすぎるマットレスを使用した場合

マットレスが柔らかすぎると、スムーズに寝返りがうてません。

必要以上に身体がマットレスに沈み込み、不自然な姿勢になってしまうので、かえって腰や背骨に負担がかかるのです。

寝返りをするときに支点となる部位が沈み込んでいるため、反発力が使えないため必要以上の力が要ります。

なのでやはり起きたときに疲れが取れなく、身体のあちこちに少なからず支障が出ます。

マットレスの適度な硬さ

それでは、マットレスはどのくらいの硬さがよいのでしょうか?

マットレスに仰向けになったときの寝姿勢を確認しましょう。

背骨のS字カーブが立っているときと同じ状態に保てる硬さが理想と云われています。

腰が沈みすぎてS字カーブが崩れるマットレスは、柔らかすぎるので避けたほうがよいでしょう。

マットレスと腰の間のスキマがないか?

適度な硬さのマットレスは体圧分散に優れているため、腰などに負担が集中せず、正しい寝姿勢を保てます。

そこで、実際に仰向けになったときに腰が浮かないかを確認してみましょう。

腰が浮く場合は、体圧分散性が悪く、硬すぎるといえます。

寝返りがうちやすいか?

店頭でマットレスの硬さを確認するときは、横になるだけでなく、何回か寝返りもうってみましょう。

寝返りがスムーズにうてれば、適度な硬さだといえます。

逆に、寝返りをうちにくいものは柔らかすぎます。

硬さや寝心地は体格や体重によって違ってくる

マットレスは使用者の体格や体重によって、硬さや寝心地が異なります。

極端な例ですがお相撲さんのような巨漢は、たとえ普通人が使ってハードであっても、柔らかいと感じるでしょう。

車のショックアブソーバと一緒で、上に乗る体格に合わせる必要があります。

スプリングコイルマットレス

コイルマットレスの硬さの表示例

コイルマットレスの硬さの表示例

スプリングコイルマットレスは、その名の通りスプリングコイルを使用したマットレスです。

この仕様には大きく分けてボンネルコイル、ポケットコイルの二種類があります。

また、コイルにはハード、レギュラー、ソフトなど硬さが3種類に分類されているものもああり、それぞれ特徴が異なります。

また、このタイプはコイルの線材の直径が硬さの目安になるとされていますが、それはあくまでも参考程度と考えておきましょう。

ボンネルコイル

ボンネルコイルマットレスとは、らせん状に巻いたコイルスプリングを連結させたマットレスで、スプリングタイプの中で最もポピュラーなタイプです。

しっかりとした弾力があり、少し硬めの寝心地です。コイルの中が空洞なので通気性に優れていますが、コイルをつなげているため、揺れが気になることがあります。

柔らかいマットレスが苦手な人や、マットレス選びが初めての人に向いています。

かなり硬めの寝心地なので、柔らかいマットレスが好みではない人や、布団に近い寝心地を求める人に向いています。

ただし、体重が軽い人は硬すぎると感じる場合もあるでしょう。

ポケットコイル

ポケットコイルマットレスは、コイルスプリングをひとつずつ小さな袋に入れて敷き詰めたマットレスです。

それぞれのコイルが独立しているため、体を点で支え、フィット感があります。

また、寝返りの際にあまり揺れないので、2人寝をする人にも向いているでしょう。

ただし、柔らかめの寝心地なので体重が重い人は体が沈みやすいといえます。

 

高反発/低反発マットレス
フォームマットレスの硬さ

フォームマットレスの硬さ表示例

こちらのフォームマットレスの硬さは、ニュートンという数値で表します。

一定の高さからマットレス上に鉄球を落下させ、跳ね返った反発係数です。

一般的に110ニュートン以上のウレタンフォームマットレスは硬めで、高反発とされていますが、実際の硬さは形状などにより異なります。

使用体重の目安
  • 50kg以下の人   100〜150N
  • 50kg〜80kg未満の人   150N前後
  • 80kg〜100kg未満の人  180N前後
  • 100kg以上の人   190Nや210Nなどの高い反発力

以上は新品の時の選び方ですが、では、長い間使って来たマットレスの替え時はどのくらいでしょうか?

マットレスは日々少しづつ劣化が進んできますから、かなり劣化しててもそれと気づかないことがほとんどです。

以下で替え時の兆候を取り上げ検証してみます。

マットレスの交換時期を判断する8つの兆候

へたって替え時のマットレス

へたって替え時のマットレス

  1. 使用年数が8年以上
  2. 目覚めたときに安らぎを感じない
  3. 身体の痛みや違和感で眼が覚める
  4. 他の場所がより快適に感じる
  5. きしみ音がする
  6. 目に見えて目立つたるみがある
  7. ほこりアレルギーがでる
  8. 体重の大きな変化

1)使用年数が8年以上

マットレスの使用年数は一番最初に考慮すべきことです。

ほとんどの人は、最後のマットレスをいつ購入したかを覚えていません。

使用書などの保管が苦手な場合は、マットレスのラベルに購入日を記入しておくと便利です。

アメリカ消費者組織のコンシューマーレポート誌は、7〜10年ごとの交換を推奨しています。

これは、20年保証付きのマットレスを購入した多くの人にとっては大変なショックかもしれません。

保証は、マットレスの全体的な快適さではなく、特定の部品(ばね)と仕上がりを対象としていることを知っておく必要があります。

2)目覚めたときに安らぎを感じない

ぐっすり眠ったら、さわやかで活力がみなぎる目覚めが理想です。

普通に寝ているのに、日中に倦怠感を感じて眠気を感じている場合とか体のあちこちがすっきりしないとかです。

もっとも、寝る前のライフワークが極端に過ぎた場合などは除外します。

先ずライフワークを整えるところから始めなくてはなりません。

3)身体の痛みや違和感で眼が覚める

毎朝起きたときに固さや感じ疲れた感じがしないですか?

もしそうなら、新しいマットレスが必要になっている可能性があります。

古いマットレスは、適切なサポートを発揮する能力を徐々に失なっている傾向があり、快適ゾーン(ウレタンなど詰め物)が経たって、スプリングで直接寝ることで当たりが出てきます。

快適層がクッション性を失うと、体のより重い部分を支える中央部分が既に能力を失っています。

これにより、首、肩、背中に疼痛が生じる可能性があります。

また、不快な当たりができて、一晩中寝返りをすることになります。

1日を通しても改善しない朝の首と背中の痛みは、新しいマットレスが必要であるか、体に合っていないマットレスで寝ていることを示しています。

4)他の場所がより快適に感じる

出張や旅行で寝たホテルのベッドや、たまたま別の寝室で寝たとき、ご自分のベッドよりも好みだった場合、これは新しいマットレスの購入を検討する必要があることを示すかなりはっきりした良い兆候です。

ご自分の身体に合ったマットレスは安らぎと休息とリラックスしを与え疲れが残らないはずです。

寝心地が悪く、眠りにつくのに苦労することは、マットレスの替え時かもしれません。

研究によると、古いマットレスを交換するだけで、睡眠の質と量を改善できることがわかっています。

5)きしみ音がする

マットレスの状態がかなり良いのに何かがおかしいと感じた場合は、ベッドのフレーム、マットレ鵜を確認しましょう。

何かの衝撃で(たとえば高い所からベッドに飛び降りた場合など)どこかが破損している可能性があります。

マットレスのスプリング破損した場合、マットレスがいくら新しくても完全なサポートを得ることはできません。

同様に、フレームの破損で、センターサポートのないフレームでは、新しいマットレスでさえセンターでたるむ可能性があります。

6)目に見えて目立つたるみがある

関節、筋肉、または背中に痛みを感じた場合に、マットレスにたるみや凹みの印象がないか調べてください。

たるみは、ばねが壊れて弾力性が失われるときに発生する可能性があり、側生地、発泡体、およびフェルトが短時間で圧縮されるときにたるみが発生します。

睡眠専門家による調査によると、たるみとわずか4cmの深さのたるみは痛みの増加に影響しているそうです。

たわむマットレスに寝ている身体もたわむのですね。

もし適正に計測して、4cm以上もたわんだマットレスならば、身体を壊す前に、新しいマットレスを優先リストの一番上に置く必要があります。

たるみを感じている場合は、たるみが目立たない場合でも、メモリーフォームまたはフルフォームマットレスの芯が柔らかくなっていることが原因である可能性が高いです。

より優れた高弾性コアをもつマットレスならば、従来のポリウレタンフォームよりもはるかに長くその硬さと形状を維持します。

マットレスが4cm以上レベルのたわみに達すると、睡眠や一日中の気分に大きな影響を与える可能性があります。

7)ほこりやダニのアレルギーがでる

マットレスとダニ

最悪の場合、マットレス内部にはダニが200万匹も生息している場合があるそうです!

アレルギーが夜または朝一番に悪化しているように見える場合は、マットレス交換の時期が来ていることを示している可能性があります。

ダニはアレルゲンの主な原因の1つであり、マットレスや寝具で繁殖します。最悪の場合、最大200万匹も生息しているともいわれます。

ダニは、ほとんどのスプリングマットレスに見られる綿のフェルト層で冬眠して増殖するのが大好きです。

ダニに強いマットレスカバーを使用し、枕や寝具を頻繁に洗うことも、ダニを軽減し、新しいマットレスの寿命を延ばすのに役立ちます。

8)体重の大きな変化

人々はしばしばマットレスを使っている10年近くの間に体重を増やしたり減らしたりします。

これは、手術、事故、妊娠、食事療法、または加齢に伴って変化する可能性があります。

マットレスがきちんと整えられていても、体重が上下に変動していると、5年前に支えられていたものや快適だったものがうまくいかない場合があります。

硬さや当たりが問題になる場合は、新しいマットレスを購入する準備ができるまで、一時的な解決策としてマットレストッパーを併用して使うことができます。

ただし、マットレスが柔らかすぎたり、サポートが不足している場合、トッパーは睡眠状態を改善するのにほとんど役立ちません。

まとめ

わたしたちが毎日を健康で快適に過ごすためには、バランスの取れた食事と、適度な運動、そして満ち足りた快適な睡眠が必要です。

その睡眠は、人生の3分の1にも及ぶと言いますから、すこしも妥協してはなりません。

より良いマットレスは、適正な寝返りを促し、無自覚に睡眠中の身体をケアしています。

今お使いのマットレスが適正であるかないか、いちど検証してみてくださいね。

-neruco-

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